第10節 まとめ

本稿では、科学技術の分野で使う日本語、「科学技術日本語」を書く技術について説明した。科学技術日本語は、複数の段落から構成される。一つの段落は、特定の構造を持っている。それは、「定義文」ではじまり、その後に「展開計画文」が置かれ、その計画に従った複数の記述文が続くという形をとる。

日本語は修飾語が被修飾語の前にしか置けないという構造的な問題があり、逆茂木構造になりやすい。その問題を克服するために関係代名詞「其」の導入を提案した。ただし、公式の文章ではそれが許されないので、それに代わる便法をいくつか紹介した。

上記の構造の構築について例を示し、読者がその構築の練習ができるように練習問題を与えた。

本稿では、科学技術日本語を書く上で初心者が最も困難を覚える段落構成法を中心に記述した。段落さえできればそれ組み上げて節を構成し、さらにそれを積み重ねて論文に仕上げることができる。論文を書く上での注意事項に関しては木村(1981)が懇切に説明しているので参考にしてほしい。

参考文献

1)木下是雄、1981、理科系の作文技術、中央公論社

 

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